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小説:さまよう夢の森2話

夢のシリーズ2話 ミステリーストーリー小説2話 さまよう夢の森2話 小説さまよう夢の森

1998年高校卒業後は殆どの同級生達は大学生になるが僕は自立を考えていた。高校生の僕には特に友達と思える同級生はいなかった。何よりも読書が好きで小説だけでなく教科書も読書の中の1つになっていた。僕は人との関わりを持つ事もなく静かで目立つ事もなく同級生からは声すらかけてもらえない存在感の薄い人間だった。唯一名前を呼ばれるのは、朝15分のホームルームで出席を確認される時だけだった。静かな3年間を過ごしていたと思う。僕は高校に入ると、すぐに週3日だけ1日3時間、時給600円、1日1800円で喫茶店のアルバイトを3年間続けながら、自立を考え卒業後の為にコツコツと貯金をしながら3年間で75万円を貯める事が出来た。そして高校卒業後にはアルバイト先の店長を保証人として月2万円のわけありの格安アパートを借りてフリーターとなった時だった。「仕事が見つかるまで店でバイト続けるか?」いつものようにアイスコーヒーを飲みながら店で求人雑誌を読んでいた時バイト先の店長から声をかけられ高校の時から継続して喫茶店でアルバイトを続ける事にした。実家では会社を経営していて本来後継ぎは僕だったが両親との仲が上手くいかず卒業後は地元に戻る事も実家に戻り後継ぎになる事もなかった。僕には2つ下の弟が1人いて弟を後継ぎにするようだった。喫茶店のある街では多くはないがそれなりの人脈を僕は得ていた。僕が働く喫茶店には近くの会社員達が立ち寄って来るが殆どの客は顔見知りであった。高校生の頃は声をかけられる事などはなかったが高校卒業後アルバイトを続けるようになると常連客から声をかけられる事が多くなっ。「大学へは行かないのか?」「はい」「どうして?」「はあーどうしてでしょう?わかりませんね」常連客との会話から心配をされながら学生時代にはない人への親しみを覚えていった。先が見えないまま喫茶店で2年間アルバイトが続き20歳になり成人式を迎えた後の事。アルバイト先の喫茶店では「仕事は探してないのか?仕事紹介しようか?君はいつも笑顔だね」親しくなった常連客から声をかけられるようになり高校卒業後で喫茶店で働き2年間で僕は喫茶店の顔になっていたようだった。常連客からの仕事の紹介の話を聞く店長いやマスターかな。そう呼ばれていたから。マスターは笑顔になるも苦笑いをして何時も常連客との会話を聞いていたと思う。高校卒業後2年を過ぎると時給も上がり800円になり月給にすれば約12万円で何とか独り暮らしはできる金額だった時給が上がるだけでも細やかな楽しみだったが更にはこの頃の僕は“孤独感”を感じていたが店員1人を除いて特に人付き合いもなく喫茶店で働く事だけが生きがいを感じ常連客とも会話が弾みとても楽しい日々を過ごしていたと思う。店員1人というのは2つ年上の女性でマスターの一人娘、名前は『春香』といった。恐らく僕は春香と交際する事で幸せというものを感じていたのかもしれない。実を言うと僕は両親の“愛情”というものを感じた事はなかった愛情の意味が理解しがたいものだったと思うが春香と両親を観ていて“愛情”の意味を知り始めていたのかもしれないと思った時であった。付き合っていける春香とも出逢えたし喫茶店でのアルバイトを始めて高校卒業後3年が過ぎた頃には接客する事で色々な事を学んでいた。そして21歳で考え方も少しずつだが変わってきた。「これからどうしようかな?このままでもいいのか?」僕が先々の事を考えるようになると「少しは先の事を考えてもいい時期じゃないか?石の上にも3年良く頑張ったな」マスターは、こんな事を僕に声をかけてくるようになった。春香と交際が始まってからマスターは僕を暖かく見守り息子のように接してくれた。